長崎県波佐見町のジビエ処理施設モッコの代表ジョウゴでございます。
ここ最近比較的コンスタントにイノシシの搬入をいただいております。
まもなく出産を控えたメスのイノシシが、餌を求めて箱罠にて捕獲されるケースが多いようです。
さて、ジビエ処理施設では、イノシシの精肉までの処理は施設によって、
いろいろな作業工程が分かれているようですが、弊社ではまずお湯を使って、
毛を剥いてから、内臓摘出を行なっております。
その後、内臓部に適切に水分を注入して自熱でお肉が焼けないように配慮して、
70度の熱湯を使って全身の毛を剥いていきます。
このことで、ダニなどの付着物も落とすことができ、異物混入を抑えることができます。
全身の毛がなくなった段階で、内臓を摘出してから、チルド冷蔵庫に移送します。
3日以上の冷蔵熟成ののちに、皮剥を行い、部位別に切断し、冷凍ストックを行います。
事業者様以外の販売用としては、一定のストック量のみをスライス・ぶつ切りして、
なるべくフレッシュな状態で、お客様にお届けできるように努めております。
私どもは、原則有害鳥獣駆除で捕獲されたイノシシを受け入れておりますので、
年間を通して、イノシシが搬入されてきて、この時期は、お腹に生まれる前の
個体が入っているメスのイノシシを続々受け入れております。
私たちも生身の人間ですので、捕獲される個体の胎児を目の当たりにすると、
命の尊さを感じて、複雑な気持ちになることもありますが、狩猟者の方が、
捕獲を行なっていただくことで、農家さんなど、人間生活に大きな貢献をしていること、
それをしっかりとお肉として活用させていただくことが、
私たちの使命と考えて、一つ一つの個体に向き合っております。